2006年01月27日

技術流出を阻止すべし

 最近のテレビや新聞は馬鹿の一つ覚えのようにホリエモン逮捕に関するニュースを流し続けているが、こちらのほうがよほど重要だ。

無人ヘリ対中不正輸出、ヤマハ発動機を捜索(読売新聞)

ヤマハ発動機本社(静岡県磐田市)に捜索に入る捜査員ら 「ヤマハ発動機」(静岡県磐田市)が産業用無人ヘリコプターを中国に不正輸出しようとした疑いが強まったとして、静岡、福岡両県警の合同捜査本部は23日午前、外国為替・外国貿易法(外為法)違反(無許可輸出)の疑いで同社の本社などの捜索を始めた。

(中略)
 
 捜査本部などによると、輸出先の中国の会社とヤマハ発動機は少なくとも2001年から提携。輸出したヘリコプターは小型カメラなどを搭載し、軍事転用が可能という。 経産省によると、ヤマハ発動機への立ち入り検査の結果、昨年3〜11月に13件の無許可輸出が判明し、12月21日には、未遂のケースが1件確認できたという。

 会見した同社の大坪豊生(とよお)取締役は「許可は必要ないとの認識だった」と話しているが、経産省は会見で「同社の輸出体制の報告書と検査結果に食い違いがあり、意図的に(不正を)行っていた疑いがでてきた」としており、捜査本部は「違法性の認識があった」とみている。

(2006年1月23日12時32分)

 ヤマハ発動機が開発した無人ヘリコプターが中国に不正に輸出された。同社のwebサイトにはその無人ヘリコプターの製品情報が掲載されているが、見たところかなりの性能を持っているようだ。コンピュータによるセルフチェック機能や、コントローラからの電波が途切れた場合には自動で着陸する機能などを備えている。

 問題はこの無人ヘリそのものではなく、無人ヘリに使われている技術にある。本来、技術というものはそう簡単に他国に譲り渡してよいものではない。もしそれができるならば、産業スパイなどという職業は成立しない。輸出が必要ならば重要な部分をブラックボックス化するとか、高額のライセンス料を請求するといった対策が必要になる。ちょうど米国が日本に戦闘機を売り込むときのように。

 今回の件に関しては、時すでに遅しと云わざるを得ない。中国企業が輸出されたヤマハの無人ヘリを基に国産に成功している。(毎日新聞)東京新聞などはこの問題に対して「大したことはない」などとうそぶいているが、重大な認識不足である。技術が頻繁に流出するようになると、その国は技術的な優位性を次第に失っていく。軍事転用が可能となればなおの事、各国がしのぎを削って開発競争を行っている分野ゆえに簡単に追いつかれてしまう。

 たとえば、有名なプレイステーション2は外国為替および外国貿易法による「戦略物資」の指定を受けている(参考)。中枢部分をミサイルの誘導装置に利用できるからであり、これが特に中国や北朝鮮に流出した場合、わが国の安全保障にとって大変な脅威になる。

 政府はこれを機会に、是非とも技術や情報の流出を阻止するための法律を整備すべきだ。過去においてわが国は「スパイ天国」とも揶揄されるほど情報の流出について無頓着だった。秋葉原では各国のスパイが盗聴器などを製作するために部品を買い付けに来ていたと聞く。スパイ防止法を制定し、これ以上の情報流出をなんとしても阻止しなければ、憲法を改正したところで今までと同じように相手になめられるだけだ。
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2006年01月21日

牛肉の借りを戦闘機で

米国産牛肉を再び禁輸=ブッシュ政権が緊急対策表明(時事通信)

  【ワシントン20日】日本政府は20日、成田空港に到着した米国産牛肉にBSE(牛海綿状脳症)の原因物質が蓄積する特定危険部位の脊柱(せきちゅう)が混入していたとして、再び禁輸措置を取った。米国産牛肉は昨年12月に輸入を再開したばかり。米国はジョハンズ農務長官が禁輸発表の数時間後に記者会見、加藤良三駐米大使に「極めて遺憾だ」と伝えたことをことを明らかにし、日本に検査官を派遣するなどの緊急措置を取る方針を表明するなど対応に追われた。

 ジョハンズ農務長官は「米国の規制の下では、日本に輸出された背骨や脊柱は月齢30カ月以下であるため、特定危険部位ではない。しかし日米の輸出再開の合意では脊柱は含まれないことになっている」と指摘。「これは安全性の(基準)問題ではなく、日本との合意条件を守れなかったという米国側の受け入れられない失敗だ」と米国側に落ち度があったことを認めた。

 その上で「我々はこの問題を深刻に受け止めている。牛肉輸出市場の重要性を認識しており、迅速かつ断固とした行動を取る」と強調した。

 同長官は、農務省の検査官を日本に派遣し最近輸出され承認を待っているすべての米国産牛肉を日本の当局者と協力して再検査すると同時に、日本向けの牛肉輸出を承認されているすべての工場に検査官を追加派遣すると明らかにした。さらに問題の牛肉を調べた農務省検査官が適切な処分を受けるとの見通しを示すとともに、出荷した食肉処理工場の対日輸出許可を取り消したと語った。ただ工場の名前は明らかにしなかった。

 一方マクレラン米大統領報道官は同日記者団に対し、「米農務省当局者が日本側と緊密に接触し、我々が再禁輸措置を深刻に受け止めていることを伝えている」と述べた。〔AFP=時事〕

 2年ぶりにようやく輸入が再開された米国産牛肉が再び輸入停止となったが、このニュースは輸入のための条件を1ヶ月で反故にされた形のわが国では大きな衝撃をもって伝えられた。マスコミは早速危険部位を混入した業者を突き止め、我先にと追及を行っている。

 2年前の禁輸措置の際と同じく大きな打撃を受けることになるのは吉野家をはじめとする外食産業だが、同業他社が牛肉の輸入を豪州産や中国産などに切り替えてリスクの分散を図る中、吉野家は頑なに米国産を守り通していた。安価な牛肉を大量に供給するためには米国産しかないとの考えだろうが、すき家やらんぷ亭などは100円程度高い価格でも肉の安定供給に成功しつつある。

 今回の再禁輸措置は米国内でも伝えられ、米国の食肉業者は怒りの声を上げているようだ。ワシントン・ポスト紙(英語)によれば、米国牧畜業者協会のGary Weber氏は「今回の禁止部位混入は不運な事故であり、狂牛病のリスクをもたらすものではない」とコメントしている。また、アジア諸国の中で日本は最大の顧客であり、禁輸前は米国産牛肉の輸出額39億ドルのうち、14億ドルを輸入していたという。米国にとって日本の市場は相当に魅力的なようで、禁輸解除も米国側の再三の要請があって実現した。

 だが吉野家を別として、一般家庭ではさほどの影響を受けなかった。牛肉の値段が上がっても豚肉や鶏肉は価格を維持していたし、禁輸に伴って国産牛肉の価格は上昇したものの国民が栄養失調を起こすほどの影響ではなかった。6月に執筆した「今度の夕食は鯨」でも触れたように、米国は自国の牛肉を売るために日本人の貴重な蛋白源であった鯨の捕獲に対して圧力をかけている。

 かといってこのまま禁輸措置を続けると将来的には米国の対日政策に大きな影響を与えかねない。特に政権が民主党に移った場合には外交上かなりの困難に直面することになるだろう。この問題を、米国から牛肉に匹敵する高額の買い物をすることで解決できないだろうか。例えば、F/A-22戦闘機は現用のF-15を凌駕する最新鋭の戦闘機で、非常に高額でもある。仮に購入にこぎつけたとしても1機200億円ほどになると言われており、この非常に高い価格が新戦闘機選定の際のネックとなっていた。1ドル=115円として計算すると、200億円は1億7400万ドルに当たり、8機ほどで米国産牛肉の輸入総額(禁輸前)である14億ドルに達する。実際には少なくとも50機は購入することになるだろうから87億ドルほどかかることになる。

 日本がこのF/A-22を購入する場合、米国はライセンス生産を認めないだろうとも云われていた。しかしライセンス供与が実現すれば米国は工場を動かさずに設計図だけで巨額の利益を手にすることができる。米国政府はその税収を元に畜産業者に補助金を交付する。さらに日本の企業も仕事がもらえて一石三鳥である。唯一の問題は防衛予算だが、農水省と外務省から分捕れば…無理か。だが毎年8機ずつ48機を購入するとすれば、向こう6年間は牛肉を輸入しなくとも外交問題にせずに済む。実際には軍事機密上の問題もあって難しいだろうが、一考の余地はあるのではないだろうか。
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2006年01月12日

携帯防災のすすめ(その12)

 私が本記事群の執筆を開始した昨年8月以降、持ち運びができることを主眼に置いた防災セットがいくつか発売されている。いちいち自分で揃えるのが面倒だと考える向きはこういったものを用意しておくとよいのではないだろうか。

ポーチサイズなのにパワフル 超コンパクト防災セット 福袋セットポーチサイズなのにパワフル 超コンパクト防災セット 福袋セット

 上写真は500mlペットボトルと簡易浄水器、エマージェンシーブランケット、ドロップスのセット。怪我をした場合や閉じ込められた場合はまったく想定されていないが、とりあえず水と糖分を確保するためのセット、といったところか。しかしドロップスだけで長距離を歩くことは難しいと思うので、別途カロリー補給用の食料を用意する必要がある。

帰宅困難者の為の超簡易セット(外出用防災セット)帰宅困難者の為の超簡易セット(外出用防災セット)
 
 水と食糧だけでは心配な場合はこれを追加するとよい。ホイッスルとコンパス、ライト付きラジオ、イヤホンをカラビナに吊るすことができる。だが不思議なことに、上二者には同一の物品が存在しない。同じ帰宅難民用と銘打ってはいても設計思想には大きな違いがあるようだ。「超コンパクト防災セット」は必要な栄養を確保するため、「超簡易セット」は安全確保と情報収集のために考案されたものと考えられる。従って、上の二製品を併用することが望ましい。

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 こんなユニークな製品もある。非常時に必要な物品がすべてポリエチレン製の水筒に入っており、携帯するのに非常に便利だ。水筒を使うときは中身をスタッフバッグなどに移し替えれば問題ない。容積には少々余裕があるので、チョコバーなどの食料も入れることができる。私は、これが8月頃に発売されていれば買っていただろう。

 私が書いた記事の影響かどうかは定かではないが、こうした製品は少しずつ増えてきているように思える。しかし、携帯型の防災セットを準備して災害に遭遇した場合、周りの人から過度に頼られてしまう可能性がある。医薬品や食糧には限りがあるし、簡単に他人には貸すことのできないものもある。そんなときには恐縮しつつ断る以外にないのだが、周りの人々の精神状態あるいは健康状態によってはその後の人間関係に支障をきたす恐れもある。防災セットを常に携帯するには徹底した軽量化を図らなければならないが、そのためには余分なものを削る必要がある。つまり携帯型の防災セットには余裕がない。換言すれば、自分一人が助かる程度の能力しかない。
 
 この問題を解決するには、全員がこの防災セットを携帯することが必要になる。私は、自分一人が助かる程度の準備を全員がしていれば全員が助かると考えている。だからこの記事を見ている方々には、是非周りに紹介していただきたい。全員で生き延びるために。


01/13追記
コメントスパム2件を削除。
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2006年01月08日

探せ!ハイドロコロイド

 携帯防災のすすめ(その1)で閉鎖湿潤療法について紹介したが、これを応用した製品がすでに「バンドエイド キズパワーパッド」として発売されている。湿潤療法を応用しているだけあってその効果は大いに期待できるが、従来の絆創膏と比べて高価で(大判6枚入りで780円程度)、手軽に使うには躊躇してしまう。

 バンドエイドのほかにもアルケア株式会社が発売している「リガードスキンケア」という製品がある。元々は摩擦などから皮膚を保護するための製品だが、バンドエイドと同じ材料が使われており、傷の保護にも使用することができる。価格はサイズが最も大きい「ワイド」が6枚入りで720円程度とバンドエイドより少々安価で、しかも広い面積を覆うことができる。しかしこの製品は取り扱っている店舗が非常に少なく、今のところ東京都内近辺ではICI石井スポーツ本店のみが確認されている。

 携帯防災のすすめ(その1)を執筆した当時、私は閉鎖湿潤療法に関していまだ認知度が低いことからその効用を疑問視していたが、実際に皮膚炎の治療に試してみたところ、傷の治りが通常より明らかに早かった。このときは普通のラップを被服に使用したが、定期的な交換を怠ると体質によってはかぶれることがあるようだ。ラップを持ち歩くのはCMだけにしておきたいが、ハイドロコロイド素材を利用すれば外出先で傷を負ったときも早く直すことができ、しかも痕が残りにくい。問題の価格は需要が増えればいずれ下がるので、今のうちから買っておきたいと思う。


リガードスキンケアーワイドリガードスキンケアーワイド
posted by 火銛 at 22:10| Comment(3) | TrackBack(0) | 防災 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月01日

今年の目標など

 新年明けましておめでとうございます。12月は更新が少なくて申し訳ありませんでした。ほったらかしたままの「携帯防災のすすめ」ですが、今年前半のうちには完結する予定です。今のところは経済性評価のところで行き詰っていまして、どう書くべきかを考えあぐねている状況です。

 このブログも気がついたら1日30人程度のアクセスがあり、始めた頃に比べたら3倍くらいに増えました。時々寄せられる皆様のコメントやトラックバックには毎回勇気付けられています。ただ、最近は理由の分からないトラックバックが何件かあるのでその辺は少々疑問なのですが。

 ともあれ、今年もどうぞ宜しくお願いいたします。
posted by 火銛 at 22:05| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月18日

炭酸珈琲

 珈琲風味の炭酸飲料が発売されるようだ。

 私が横浜駅周辺を歩いていたときにアンケートを求められたので回答していたら、どうやら相手の求める条件に合致していたらしく、雑居ビルの中にある事務所に連れ込まれた。若干の胡散臭さを感じながら何かあった場合の脱出方法と経路の算段を付けていると、アンケート用紙と無塗装の缶が差し出され、珈琲味の炭酸飲料を飲みその感想を書けという。どうやら壷や絵を売りつけられることもなさそうなので、私はそのまま回答することにした。

 後になって調べたことだが、珈琲風味の炭酸飲料は過去に何度か発売されている。しかし、これらの飲料の味に関する評価は高いとはいえない。その例に漏れず、今回試飲した飲料も積極的に選択したくなるような味ではなかった。もっとも、以前に比べれば幾分ましになっているのかもしれないし、私は珈琲をあまり飲まないので珈琲通の人が飲めばまた異なる評価になる可能性もある。

 どうもこの種の飲料は珈琲の覚醒作用と炭酸の爽快感の相乗効果を狙っているようだが、ものの見事に失敗している。珈琲の風味が爽快感を打ち消し、まったく別々の味を感じた。また炭酸に隠れてわかりにくいが、珈琲自体に関しては酸味より苦味のほうが若干強い印象を受けた。

 缶のデザインについてもアンケートを求められたので、商品名についても隠す気は特にないらしい。実際に発売された際の商品名は「ネスカフェ スマッシュ」もしくは「ネスカフェ スパークリングカフェ」のどちらかになるようだ。果たしてこの商品は発売されるのだろうか。

 なお、もう少し調べたところ、コカコーラも来年1月から珈琲入り炭酸飲料を発売するようだ(参考:2ちゃんねる ビジネスnews+板)。来年当たりにまた流行らせようという魂胆らしいが、成功するかどうかは未知数だ。私は過去に発売された同種の製品を試した経験がないが、綿密なマーケティング戦略と珈琲通の見解によってはヒットするかもしれない。
posted by 火銛 at 22:31| Comment(2) | TrackBack(1) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月15日

やめられないとまらないOpera

 サイドバーの下の方にあるように、私は標準のWebブラウザとして「Opera」を使用している。ネットサーフィンをしていると新しいウィンドウを開かせる設定になっているページが多く、すぐにタスクバーが満杯になってしまう。WindowsXPではグループ化機能によって改善されたようだが、それでも使いにくい。

 Operaは世界で初めて「タブ」機能を内蔵したブラウザで、ウィンドウの中の「タブ」を用いてページの切り替えを行うことができる。タブがあるからといってあまりウィンドウを開き過ぎるとどれがどれだかわからなくなるが。下の画面のタスクバーの上にあるのがタブである。
desktop.jpg

 さらに、OperaはInternet Explorer(IE)と異なり、ツールバーのカスタマイズが自由にできる。私も初めの頃は初期設定で使っていたが、最近はカスタマイズに凝り出したので上の画面のようになっている。画面をフルに使いたい場合におすすめ。

 ほかにも利点はあるのだが、眠いのでパス。Operaについての詳しい解説は以下のサイトをどうぞ。
君、Operaをつかいたまへ
Opera.html
Opera―PukiWikiPlus!
posted by 火銛 at 23:36| Comment(8) | TrackBack(0) | PC | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月09日

民主党が独自性を発揮するには

首相が衆院選直後「大連立」打診、民主・前原氏は拒否(読売新聞)


 小泉首相が先の衆院選直後の9月下旬、民主党の前原代表に対し、連立政権構想を打診していたことが8日、明らかになった。

 関係者によると、首相は自らに近い人物を通じ、代表に就任したばかりの前原氏に自民党との「大連立」を持ちかけたが、前原氏は自民党に対抗する勢力が必要であることなどを理由に、即座に断ったという。

 (中略)

 前原氏は訪問先の米国・ワシントン市で7日午後(日本時間8日早朝)、記者団に対し、「自民党との連立の可能性は99・99%ないし、選挙によって政権交代を実現したいという考えに全く変わりはない」と述べた。

(2005年12月8日14時44分)

 代表が代わっても民主党は民主党のままのようだ。衆参両院で議員総数の3分の2の賛成があれば憲法改正の発議を行うことができるのだが,今のままでは与党が憲法改正に関する動議を提出した際に,民主党が反対にまわる可能性がある。

 「自民党に対抗する勢力が必要」というのは昔の社会党や共産党などの主張のカーボンコピーに過ぎず,民主党独自の政治思想とはいえない。かつての両党は自民党が提出した法案に対して常に批判を行い,何ら建設的な修正案を示すことはなかった。その社会党OBが民主党の一翼を担っているだけに,民主党はかつての悪癖から抜け出せずにいる。

 そもそも自民党も民主党も,愛国者がいれば売国奴もいるという点では共通している。自民党には安倍晋三がいれば河野洋平もいて,民主党にも西村真悟(逮捕されたが)がいれば岡田克也もいる(以上,敬称略)。独自色など出そうと思っても出せまい。前原氏はその点を誤解している。現時点での民主党の存在理由は「アンチ自民党」の受け皿であるという一点に過ぎない。自民党は民主党がなくても存在できるが,民主党は自民党がなければ存在できない。たとえ政権交代が成っても,今のままではかつての村山政権のように何もできずに終わりを迎えるだろう。

 民主党が真に独自色を発揮するためには,まず旧社会党(並びにこれに類する政策を支持する)議員を一掃することから始める必要がある。ああいう時代遅れの議員には速やかに社民党にお帰りいただくのが筋だろう。そして,与党が提出した法案に対しては実践的見地から批判を加え,必ず修正案を提出する。与党が提出した原案と民主党の修正案からさらによい法案を作ることができる。ヘーゲルの弁証法のようなものだ。

 旧社会党議員の一掃はともかく,提出された法案に対して修正案を提示することができれば,民主党もいくらかの独自性が発揮できることだろう。換言するならば,過去の野党はそれを怠ってきたから一定以上の支持を獲得することはなかった。ただ反対するだけなら子供でもできる。我々は野党議員に議場で野次を飛ばさせるために高い給料を払っているのではない。

 私は国会議員に難しいことを要求しているわけではない。私が主張しているのは
「給料分の仕事をしろ」
という一点のみである。
posted by 火銛 at 17:19| Comment(4) | TrackBack(2) | 提案 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月28日

西村議員逮捕

西村真議員を逮捕…弁護士名義貸し190件(読売新聞)

 西村真悟・民主党衆院議員(57)(比例近畿ブロック)をめぐる弁護士法違反事件で、大阪地検特捜部と大阪府警警備部は28日、非弁活動に弁護士名義を貸したとして、西村容疑者ら3人を同法違反(名義貸し)の容疑で逮捕した。

 西村容疑者の名義貸しは、1998年5月から計約190件に上っており、自らの法律事務所元職員鈴木浩治容疑者(52)(同法違反容疑などで逮捕済み)に「残務処理」を指示した2000年末以降も、鈴木容疑者が新たに請け負った事件の受任時期が明記されたリストで報告を受けていた。特捜部はリストを押収し、非弁活動の容認を裏付ける物証としている。

 ほかに逮捕されたのは、政策秘書の佐々木俊夫(47)と、議員事務所事務員の寺沢秀美(44)の両容疑者。

 特捜部と府警の調べによると、西村容疑者らは、鈴木容疑者が弁護士資格がないのに、98年5月〜昨年2月の間、43件の交通事故の損害賠償請求や示談交渉などの非弁活動を行っていることを知りながら、弁護士の名義を使わせた疑い。

 西村容疑者は逮捕容疑を認めているという。

 佐々木容疑者は、鈴木容疑者から非弁活動の報告を受けるなどし、寺沢容疑者も加担したという。

 西村容疑者は、鈴木容疑者が非弁活動で得た犯罪収益から、計約800万円を名義貸しの対価として受け取ったとされ、特捜部などでは、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益の収受)容疑でも立件する方針。
(2005年11月28日14時33分)

 西村真悟議員といえば「たけしのTVタックル!」などのTV番組などでもおなじみの国会議員であり、拉致事件をめぐる言動で注目を集めていた。その西村議員が逮捕となれば、彼が所属するん民主党や拉致議連としてもイメージダウンは免れないだろう。

 西村議員といえば「日本は核武装すべきだ」との意見が週刊誌に掲載され、これが原因で防衛政務次官を辞任した経緯がある。あくまで個人としての主張であり、このような主張をしただけで辞任するには当たらないと思うが、実際には日本が核武装するメリットはほとんどなく現実的とはいえない。

 この時は核武装関連の発言のほか、西村議員が行った国会内での不適切ともいえる発言も問題となった(詳細はこちらを参照)。確かに、「強姦」云々など国会議員が議場で行う発言としては品位を欠くと云わざるを得ない。

 西村議員は個人としてみるならば魅力ある好人物であり、国家の将来を憂う政治家であると推察する。しかし、自分の行動や言動が世間にどのような影響を与えるかを見定める能力には欠けていたようだ。テレビ番組などを見ると、彼の発言は世論に対する説得あるいは忠告といった形態をとらず、自己の主張のみであったと感じている。要するに、「初心者には刺激が強すぎる」ということ。憶測に過ぎないが今回の一件でも、鈴木容疑者が多忙な西村議員の代わりに弁護士業務の一部を行い、代わりに報酬を受け取っていたのだろうと考えている。結果としては違法行為だったのだが。

 私は今回の事件が発覚し、西村議員が逮捕されるまでは彼を支持していた。核武装云々はともかく、彼の主張には頷ける部分があり、馬鹿揃いの民主党(参考)の中にあってひときわ異彩を放っていた。彼が民主党に所属していることの是非については論争があったようだが、彼の存在が民主党に対して消極的にせよ期待する理由のひとつでもあった。西村議員には法廷ですべてを明らかにし、罪を償った後にまた国会で活躍して頂きたいと思う。あの辻本清美や鈴木宗男ですら復活できたのだ。連中にできて彼にできないはずがない。
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2005年11月23日

携帯防災のすすめ(その11)


・帰宅訓練を終えて(続き)

 帰宅訓練の成果は防災セットそのものの改良にもつながる。まず、長時間の行動だったが実際にはそれほどバテを感じたわけではなく、足腰の痛みのほうが大きかった。これは私が大学でワンダーフォーゲル部に所属していることとも関連するかもしれないが、長距離の歩行による純粋な疲労は我々が想像するよりも小さいようだ。

 従って、非常食は純粋に帰宅のみを目的とするならそれほど多くなくてもよい。その9を読んで頂ければ分かるとおり、私は主要な非常食として携行した航空用救難食糧を全行程中1食しか消費していない。このwebページによれば、1時間のウォーキングでおよそ100kcalのエネルギーを消費するという。私は今回の帰宅訓練でおよそ8時間半歩いたので、850kcalのエネルギーを消費したことになる。航空用救難食糧は1食305kcalだから、8時間歩くためには2食もあれば十分ということになる。足りない分は飴やチョコレートなどの嗜好品で補えるので、3食以上、今回の私のように5食入りの缶ごと持つ必要はないといえる。

 ただし、その10で言及したように行程を2日に分けるなら、その分の食糧も余分に持って行く必要がある。すべてを自分で賄うならもう2〜3食分程度追加する必要があるが、避難所の当てがあるなら減らすこともできる。時間の経過により治安が回復し、避難所が機能し始めたら水も補給できるので、防災セットを軽量化したい場合は避難所の利用を前提としてもよいのではないかと思う。

 また、この行程中に消費した水は大体0.7〜0.8リットル程度である。ザックの脇に入れておいたペットボトル1本とプラティパスから少々水を飲んだので、予備を入れても水の量は1リットル程度で事足りることになる。重ねて述べるが、この数値は純粋に帰宅という本来の目的に限定した場合の量だ。混乱を避けるために被災した場所や会社、学校などに数日間とどまる場合は当然、これ以上の量が必要になる。

 帰宅用(携帯型)防災セットを使って20km以上の長距離を移動するなら食料を多く持つよりも水を入れるか、あるいは足腰の疲労低減のために何か対策を講じたほうがよいと思う。後者は具体的には靴に関連する事柄だが、興味のあるテーマなのでいずれ紹介する予定。
posted by 火銛 at 23:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 防災 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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