2005年11月23日

携帯防災のすすめ(その11)


・帰宅訓練を終えて(続き)

 帰宅訓練の成果は防災セットそのものの改良にもつながる。まず、長時間の行動だったが実際にはそれほどバテを感じたわけではなく、足腰の痛みのほうが大きかった。これは私が大学でワンダーフォーゲル部に所属していることとも関連するかもしれないが、長距離の歩行による純粋な疲労は我々が想像するよりも小さいようだ。

 従って、非常食は純粋に帰宅のみを目的とするならそれほど多くなくてもよい。その9を読んで頂ければ分かるとおり、私は主要な非常食として携行した航空用救難食糧を全行程中1食しか消費していない。このwebページによれば、1時間のウォーキングでおよそ100kcalのエネルギーを消費するという。私は今回の帰宅訓練でおよそ8時間半歩いたので、850kcalのエネルギーを消費したことになる。航空用救難食糧は1食305kcalだから、8時間歩くためには2食もあれば十分ということになる。足りない分は飴やチョコレートなどの嗜好品で補えるので、3食以上、今回の私のように5食入りの缶ごと持つ必要はないといえる。

 ただし、その10で言及したように行程を2日に分けるなら、その分の食糧も余分に持って行く必要がある。すべてを自分で賄うならもう2〜3食分程度追加する必要があるが、避難所の当てがあるなら減らすこともできる。時間の経過により治安が回復し、避難所が機能し始めたら水も補給できるので、防災セットを軽量化したい場合は避難所の利用を前提としてもよいのではないかと思う。

 また、この行程中に消費した水は大体0.7〜0.8リットル程度である。ザックの脇に入れておいたペットボトル1本とプラティパスから少々水を飲んだので、予備を入れても水の量は1リットル程度で事足りることになる。重ねて述べるが、この数値は純粋に帰宅という本来の目的に限定した場合の量だ。混乱を避けるために被災した場所や会社、学校などに数日間とどまる場合は当然、これ以上の量が必要になる。

 帰宅用(携帯型)防災セットを使って20km以上の長距離を移動するなら食料を多く持つよりも水を入れるか、あるいは足腰の疲労低減のために何か対策を講じたほうがよいと思う。後者は具体的には靴に関連する事柄だが、興味のあるテーマなのでいずれ紹介する予定。
posted by 火銛 at 23:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 防災 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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