2005年07月22日

独議会解散の影響


独大統領、議会を解散…9月18日に総選挙設定(読売新聞)

 【ベルリン=宮明敬】ドイツのケーラー大統領は21日夜、全国民向けにテレビ演説し、同日付で連邦議会を解散し、繰り上げ総選挙を9月18日に設定したことを明らかにした。

 (中略)

 シュレーダー首相は今年5月、最大州の議会選で自らが率いる社民党が敗れたのを機に、任期を約1年残して繰り上げ総選挙を実施すると表明。議会解散の手段が首相信任案の否決しかないため、今月1日の連邦議会で、自身の信任案を与党議員の棄権によってわざと否決させ、大統領に解散・早期選挙を要請していた。

 (中略)

 国民の70%以上が早期選挙を望み、解散しなければ政治的混乱も予想されただけに、ケーラー大統領は法律家の懸念より政治的安定を優先したと言える。

 最新の支持率調査では、保守系野党のキリスト教民主・社会同盟が42%、社民党が27%で、政権交代の可能性が大きくなっている。
(2005年7月22日10時28分)

 ここで政権交代が実現すれば、保守化しつつあるフランスと共に米国との関係が修復される可能性がある。ドイツとフランスは米国のイラク攻撃に反対し、対中武器禁輸解除に賛成するなど米国や日本の国益とは対立する政策を支持してきた。

 その傾向に変化が見られるとよいが、政権交代に合わせた対独政策を実施するならば08年までに完了せねばならない。なぜなら、次の米国の大統領選挙では民主党が勝つ可能性があるからだ。

 おそらく、次期選挙の民主党候補はヒラリー・クリントン上院議員だろう。クリントン議員に対抗できる共和党候補はジョン・マケイン上院議員くらいではないかと考えている(シュワ知事は移民のため除外)。

 さらに私は、政権交代で日本としてもいくらかの恩恵が得られると考えている。Daily Yomiuriの記事によれば、キリスト教民主同盟(CDU)の党員のでもあるChristian Wulff ニーダーザクセン州首相は大阪市長を訪問した際、日独間の経済協力を推進する考えを表明している。

 Daily Yomiuriは続けて、このWulff氏は現CDU党首のAngela Merkel氏よりも首相の座に近いとも述べている。Wulff氏が首相になれば対日政策についても期待ができる。今年は『日本におけるドイツ年』でもあり、相互理解と経済協力の推進は歓迎すべきことだ。

 ドイツをはじめとするEU先進国では現在、東欧やアフリカ系の外国人労働者が大量に流れ込んだために国内の失業問題が深刻化しており、CDUは更なる労働者の流入を招く可能性があるトルコのEU加盟に反対している。

 移民政策にも一長一短があり、欧州諸国の問題はその内の短所が露呈した形だ。社民党の政策によってこれほどの問題が起きた以上、移民に対する悪感情を伴うであろう保守化も、ある程度は致し方ないのかもしれない。
posted by 火銛 at 22:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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