2005年12月09日

民主党が独自性を発揮するには

首相が衆院選直後「大連立」打診、民主・前原氏は拒否(読売新聞)


 小泉首相が先の衆院選直後の9月下旬、民主党の前原代表に対し、連立政権構想を打診していたことが8日、明らかになった。

 関係者によると、首相は自らに近い人物を通じ、代表に就任したばかりの前原氏に自民党との「大連立」を持ちかけたが、前原氏は自民党に対抗する勢力が必要であることなどを理由に、即座に断ったという。

 (中略)

 前原氏は訪問先の米国・ワシントン市で7日午後(日本時間8日早朝)、記者団に対し、「自民党との連立の可能性は99・99%ないし、選挙によって政権交代を実現したいという考えに全く変わりはない」と述べた。

(2005年12月8日14時44分)

 代表が代わっても民主党は民主党のままのようだ。衆参両院で議員総数の3分の2の賛成があれば憲法改正の発議を行うことができるのだが,今のままでは与党が憲法改正に関する動議を提出した際に,民主党が反対にまわる可能性がある。

 「自民党に対抗する勢力が必要」というのは昔の社会党や共産党などの主張のカーボンコピーに過ぎず,民主党独自の政治思想とはいえない。かつての両党は自民党が提出した法案に対して常に批判を行い,何ら建設的な修正案を示すことはなかった。その社会党OBが民主党の一翼を担っているだけに,民主党はかつての悪癖から抜け出せずにいる。

 そもそも自民党も民主党も,愛国者がいれば売国奴もいるという点では共通している。自民党には安倍晋三がいれば河野洋平もいて,民主党にも西村真悟(逮捕されたが)がいれば岡田克也もいる(以上,敬称略)。独自色など出そうと思っても出せまい。前原氏はその点を誤解している。現時点での民主党の存在理由は「アンチ自民党」の受け皿であるという一点に過ぎない。自民党は民主党がなくても存在できるが,民主党は自民党がなければ存在できない。たとえ政権交代が成っても,今のままではかつての村山政権のように何もできずに終わりを迎えるだろう。

 民主党が真に独自色を発揮するためには,まず旧社会党(並びにこれに類する政策を支持する)議員を一掃することから始める必要がある。ああいう時代遅れの議員には速やかに社民党にお帰りいただくのが筋だろう。そして,与党が提出した法案に対しては実践的見地から批判を加え,必ず修正案を提出する。与党が提出した原案と民主党の修正案からさらによい法案を作ることができる。ヘーゲルの弁証法のようなものだ。

 旧社会党議員の一掃はともかく,提出された法案に対して修正案を提示することができれば,民主党もいくらかの独自性が発揮できることだろう。換言するならば,過去の野党はそれを怠ってきたから一定以上の支持を獲得することはなかった。ただ反対するだけなら子供でもできる。我々は野党議員に議場で野次を飛ばさせるために高い給料を払っているのではない。

 私は国会議員に難しいことを要求しているわけではない。私が主張しているのは
「給料分の仕事をしろ」
という一点のみである。
posted by 火銛 at 17:19| Comment(4) | TrackBack(2) | 提案 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
民主党には期待できませんね
前原代表、米国で散々やられてきたばっかりだし。
それよりも、海保の記事とかどう?

PS送ったメールは無視してください。サイトが消えましたので
Posted by TFTRDH at 2005年12月09日 21:50
前原代表が就任した頃はまともな事も言っていたので少しは期待していたのですが、外国人参政権を推進しようとしていたり、北朝鮮に対しても穏健派だったりするので、期待外れだったのではないかと考え始めています。

海保の記事というのは、何か動きがあったのでしょうか?
Posted by 火銛@管理人 at 2005年12月10日 22:58
物理化学は前原氏より評判悪いですね。

ところで、前原氏はとある知人にそっくりです。
Posted by n-ozawa at 2005年12月12日 23:20
そう言われても非常にコメントに窮するのですが…そっくりな知人とは,大学関係者ですか?

物理化学の評判はさておき,前原氏の評判が悪いのは自民党との対立にこだわるあまり国益を蔑ろにしていると映るからだと考えます。憲法や外交など重要な案件ではむしろ共闘してもよいのではないでしょうか。
Posted by 火銛@管理人 at 2005年12月13日 14:55
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流れとしては存在する大連立構想
Excerpt: 小泉首相が、自民・民主の連立構想の可能性を民主党の前原代表に打診していたのではないかと言われているが、憲法改正を考えると、大勝したために議席を減らすであろう次の解散総選挙までに、何らかの形で出てくる..
Weblog: 外交のファンタジスタ
Tracked: 2005-12-10 08:24

民主党代表、A級戦犯を追悼する。
Excerpt:  民主党前原代表の中国訪問です。いろいろと批判はあるのかもしれませんが、靖国問題を除いてはまずまずこんなものかなと思います。少なくとも、前にとりあげた新党日本の荒井幹事長よりはかなりマシですね。  ..
Weblog: 時事ブログ「グースの勿忘草」
Tracked: 2005-12-12 01:34
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